サラリーマンFPがお金について思うこと

ごく普通の30代サラリーマン。 FP資格持ち。ひどいマネー関係の記事が多すぎるので思ったことを書いていく。

【資産運用】それでも利回りは大事である

どうも。サラリーマンFPのひろのりです。

今回はこんな記事

news.finance.yahoo.co.jp

を見つけたので、資産運用についてのお話です。

まずこの記事の概要については「資産運用で悩んでいるくらいなら、とにかく貯蓄するべきである」という主張となっています。

確かにそもそも貯蓄できなければ運用できる金融資産がないことになりますから、当然ですが資産運用はできません。
そういう意味ではこの記事の主張は正しいのですが、ここではあえて金利差の影響がどれだけ出るのか、資産運用の有無でどれだけの違いが出てくるのか、定期預金との比較をしてみたいと思います。

前提として、この記事に書かれているように、30年間の積立でシミュレーションしていきましょう。イメージ的には30代から始めて定年まで積立する感じになりますね。
計算上、年単位での複利計算とし、税金は無視していますので、記事中とは若干数字が異なる場合があります。

シミュレーション結果

年間積立額(月当たり積立額):元利総額(積立元本)の順で記載しています。

定期預金の場合(0.2%)

  • 年12万円(月1万円):370万6320円(360万円)
  • 年60万円(月5万円):1853万1600円(1800万円)
  • 年120万円(月10万円):3706万3200円(3600万円)

 債権による安定運用の場合(1%)

  • 年12万円(月1万円):417万4200円(360万円)
  • 年60万円(月5万円):2087万1000円(1800万円)
  • 年120万円(月10万円):4174万2000円(3600万円)

 分散投資によるバランス運用の場合(3%)

  • 年12万円(月1万円):570万9000円(360万円)
  • 年60万円(月5万円):2854万5000円(1800万円)
  • 年120万円(月10万円):5709万0000円(3600万円)

 株式投資による積極運用の場合(5%)

  • 年12万円(月1万円):797万2680円(360万円)
  • 年60万円(月5万円):3986万3400円(1800万円)
  • 年120万円(月10万円):7972万6800円(3600万円)

株式を含む投資を行う場合は値段の上下がありますので、元本割れの可能性もありますが、長期的に見れば株式のリターンは5%~7%と言われています。
30年という長期にわたって投資を行う場合の期待値として5%を採用しました。

長期にわたる積極投資は複利効果が働く

さて、結果をご覧いただきいかがでしょうか?

まず定期預金ですが、ネット銀行などの優遇金利である0.2%で計算しても、あまり増えていませんね。
対して、株式による積極投資を行う場合、なんと積立元本の2倍以上になっていることがわかります。

定期預金や債券運用と株式運用を比較すると、太線にした部分の通り、積立元本が半分程度であっても、元利合計ではほぼ互角となっていますね。
逆に言えば、安定運用のみで積極運用に追いつくためには、2倍程度の積み立てが必要になるということです。
月1万円を2万円にする程度であれば可能でしょうが、月5万円を10万円に、月10万円を20万円にとなるとどんどん厳しくなっていくことがわかると思います。

これが「複利効果」ですね。「長期間」かつ「高利回り」の場合、強く効果が働いてきますので、シミュレーションで言えば30年間の積立てで5%の利回りで運用できれば2倍以上にすることができます。

貯蓄が大事なのは当たり前、そのうえで資産運用もすべし

繰り返しになりますが、元記事のとおり何よりまず貯蓄することが必要であることは疑いようがありません。しかし、シミュレーションでも見たように、長期の高利回り運用ができれば元金の2倍程度に増やすことも十分に可能となります。

年収を2倍にすることはなかなか難しいですが、貯蓄に回した金額を2倍にすることは現実的にできると言えます。
せっかく貯蓄を行うのであれば、積極的に運用することは十分検討に値するでしょう。
(なお、株式投資は元本割れの可能性はありますから、余裕資金にて運用を行うべきであることは言うまでもありません)

投資の方法についても、詳しく書いていこうと思います。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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